だから、教員は教えるべきではない?!
●だから、教員はおしえるべきではない?!
「だから、教員はおしえるべきではない」というお話です。
まず、こちらの図をご覧ください。
・20世紀から21世紀への時代転換
20世紀は、Goodの時代でした。
良いものが求められ、良いものであれば、価値がありました。
たとえば、高学歴・高収入・高身長。
一定の学力があれば、大企業に就職でき、結婚など。
恋愛にしても、結婚にしても、Goodであれば、Goodなパートナーを獲得できます。
ある集団に所属し、その中でGoodなものが「よい」として認知され、それに疑いを持つこともありません。
しかし、時代はGreatに突入してしまいました。
プログラミングよりも健康づくり? Googleが社員に求める3大必須スキル
今までGoodだったものは、インターネットによって、Greatに駆逐されていきます。
もっと、かわいい娘がいる!もっと美しいものがある。
こうしたGreatがどんどん広がります。
一度、橋本環奈さんがかわいいと思ってしまった中高生は、おそらくクラスの可愛い子をあまり、かわいいとは思えないでしょう。
他方、女子も一度アイドルをかっこいいと思ってしまっては、クラスの男子をかっこいいとは思えないでしょう。
以上のことを示すであろう、興味深い現象があります。
まずは、地下クイズ王選手権。
BAZOOKA 第三回地下クイズ王決定戦
地上波のクイズでは、放送できないジャンルのクイズ番組。
これは大学生に人気です。
20世紀は、情報が規制され、若者が”地下クイズ”にて扱われるようなジャンルに
アクセスすることは容易ではありません。
しかし、21世紀はネットによって、どんな人も容易に情報にアクセスできます。
これによって、テレビの内容が面白いと思えない現状も納得がいきます。
また、はじめしゃちょーです。
はじめしゃちょー
彼は少しかっこいい大学生でありながら、若者に絶大な影響力を及ぼしています。
「好きなことで生きていく!」というキャッチフレーズで若者をとりこにしています。
いまや、小学生はテレビタレントよりもYoutuberに憧れるのですね。
・裏側にある、システム
最後に載せた参考文献によると時代は「カスタマイズ」「ビックデータ」のようです。
「カスタマイズ」とは、お客さんのわがままに付き合うということ。
わがままは増長しつづけます。
それを実現する技術が追いつき、(物流や3Dプリンターなど)
スパイラスが起きます。
わがままなものを市場に投入→顧客のわがまま度が増長→さらに、わがままなものを市場に投入
これで、嗜好は細分化され、Goodなものが流行らないという現状に至ります。
こうして見たように時代はGoodからGreatに代わり、
1%の強者が99%の弱者を駆逐するようになります。
こうしてGoodの時代に競争優位性を保っていた、19%が弱者に成り下がってしまうのですね。
普通に生活しているだけでは、Greatの時代を痛感することはないと思いますが、
初婚年齢の高齢化
未婚者の増大
こうした現象の裏側にも、Greatの時代の足音が聞こえてくる気がしてなりません。
・上記のY(時代変化)に対応するX
このXとYの法則は、今は芸能界を引退した島田紳助さんのフレームワークです。
時代の変化(Y)に応じて、自分の強み(X)を変化させるものだけが、
芸能界を生き抜けるそうです。
では、どんな(X)が時代に求められているのでしょうか。
1)課題設定力
・どの問題を解くかを自分で考える
USJの本や、Issueからはじめよう、本質思考に詳しいですが、
そもそも何をすべきかを自分で考えなくてはなりません。
「本当に知りたいことは誰も教えてくれない」という事実に目を向けなくてはなりません。
この点は学校教育が最も苦手としている点であり、
そもそも課題設定なんて、できる人は全人類の0.01%くらいしかいないような気がします。
しかし、Goodの時代では課題設定なんてしなくても良いものを作り、良い人材になればよかったのですが、
Greatの時代は、Greatになる必要があります。
そのため、何を解けばいいのかを考える必要があるのですね。
2)PDCA
上記の課題設定をいったんしても、どんどんアクションを起こし、省察する必要があります。
成功する企業はプランBを常に用意しているようですが
一度作ったプランAを失敗によって、プランBに変える必要があります。
これも学校教育がとても苦手な分野ですね。
そもそもGood時代の教科書に間違いは存在しないからです。
3)パーソナライズ
そして、大切なことは1対1の関係を大切にすることです。
これから、どんどんわがままな人が増えるので、そのわがままに食らいつく必要があります。
徹底的に個人を大切にしなければ生き抜いていけません。
決してGreatとは最初の印象だけではないのです。
いかにリピーターにするか?
いかに、特別な存在になるか?
この点を考えていく際、パーソナライズが鍵になります。
行きつけの美容師さんは、あなたの会話をきっと覚えているでしょう。
Amazonのリコメンド機能は、あなたの趣味嗜好を忘れません。
いつでも顧客の事を気にかけ、質問には丁寧に早く回答する必要があるのです。
・では小学校の教師は子どもに何を身につけてもらえばいいのか?(A:Action)
①習慣化
イチロー選手や超一流のGreatな人は、習慣化をしています。
これは
努力<習慣
ということです。
がんばっているうちは、努力しているうちはGreatにはなれません。
遊びと仕事の境目がわからない、
仕事の道楽化
が習慣化した姿です。
ルーティンがあれば、自然に身体が動きます。
小学校の強みは、
朝型の生活、
時間割です。
決まった時間に起きて、きちんと時間割を組む、
それは生涯にわたって必要な力ではないでしょうか。
知り合いの社長さんは、小学生の時間割のように、
体育や音楽をきちんと1日に組み込んでいます。
小学校の強みは、授業や仲間ではなく、
この習慣化の力だと私は考えています。
②学続化
「社会人は毎日が大学受験である」
これは私がコンサルティング会社の社長に言われた一言です。
90%の大人は勉強しません。
まずGreatになるには努力が必要です。(その先に習慣化というGreatがある)
1日1冊本を読み、
優れたビジネスマンやビジネスオーナーは、膨大な量の勉強をしています。
かなしいかな、学びの面白さを実感しなかった大人は
会社に入ってから勉強しません。
それでどうやって試合に勝つのでしょう?
Greatとはまさにプロスポーツの世界です。
プロスポーツ選手が練習しないなんてことはありません。
職場が試合のフィールドであるならば、
帰って勉強しないでどう戦うのでしょう。
こうしたフィールドで子どもたちが将来戦い続けるために、
自ら学ぶ力をつけさせることこそ、教育の本分ではないでしょうか。
以上が、私の私見です。
「だから、教員はおしえるべきではない」というお話でした。
理由1)Greatの時代になって、Good時代の教科書は十分とはいえないから。
理由2)学校を卒業した後に、学びつづけGreatになってもらうには、教えることより、学ぶ実感・学ぶ喜びを子どもに身につけてもらう必要があるから。
最後まであなたの貴重な時間を奪い、長文・駄文を読んでいただいたことに心より感謝いたします。
こうした記事でGreatの種を持つ子どもたちがGood時代の教員に可能性を摘まれないようこれからも努力していきたいと思います。